CL決済とFeliCa両対応クレジットカードへの対応について

はじめに


昨今、クレジットカードも変化をしています。

大昔はインプリンターで表面の番号のエンボス(でこぼこ)を写し取るというアナログな方法が使われました。
やがて磁気ストライプ決済(MS)に変わり、
その後はICチップが搭載され接触式ICに変わってきました。

ICチップ搭載のクレジットカード、日本ではなかなか普及しませんでしたが、政府が法制化したことによって今年の3月末で全てのクレジットカード対応店がICチップに対応していることになっています(現実はともかく)。
IC化でセキュリティは向上しましたが、結局機械に差し込まなければなりません。21世紀にもなって、これは不便なことです。

そこで今、Suicaのような非接触ICカードの普及もあり、それらへの対抗もあってか、クレジットカードも非接触ICカードに変わりつつあります。
これがコンタクトレス(CL)です。「NFC Pay」などとも呼ばれています。

contactless.jpg
券面のデザインにもよりますが、ICチップの近くにアンテナピクトのような模様が付けられている場合、それは確実にコンタクトレス対応カードです。

問題となること


クレジットカードのコンタクトレスは海外から始まったため、NFC-A(MIFARE)やISO-DEPが使われており、FeliCaではありません。
ただFeliCaもNFCなので、混在自体は可能です。つまり「NFC-AにもNFC-Fにも対応するカード」は可能であり、実際に登場しはじめました。

例えば、楽天カードはVISAまたはマスターカードでコンタクトレス対応し、なおかつ自社のFeliCa式電子マネーである楽天Edyも搭載するカードを提供しています。

他社も、当然ながら電子マネー付きのコンタクトレス対応クレジットカードを続々導入すると見込まれるため、今後こういったカードは増える一方と見込まれます。

さてこの時、CLとFeliCa両対応カードは、NFC-AとNFC-Fの両面待ち受けをすることになります。
これをAndroidで読ませようとすると、どうなるでしょうか?
タッチした瞬間、先にNFC-Aが認識され、NFC-Fは認識されないという残念な動作になります。これは国産スマホでも変わりません。これではAndroidアプリからFeliCaを読み取ることができません。

ICカードこれひとつもご多分に漏れず、こういったカードは本体NFCでは読み取ることができませんでした(パソリを繋ぐと読み取れます)。これに不満を感じる方もおられたかと思われます。

遂に対応


これを放置していては時代に取り残されてしまいます。
そこで、ICカードこれひとつでもこういったカードを読み取れるようアプリに改良を加え、現在、動作試験を実施中です。
概ね動作しておりますので、恐らく次のバージョンから対応すると思われます。

さて、Androidの場合、NFCの認識パターンは複数あります。
アプリがまだ起動していない状態でタッチし、アプリを起動させることもできる「インテント」と呼ばれる仕組みを用いるのが主流ですが、このインテントはAndroid OSの仕様からNFC-Aが優先されるために、この方法を用いるこれまでの処理では読み取ることができなかったわけです。
そこで、アプリ起動中に限りNFCの処理を独占することで、NFC-Fのみを認識して読み取るようにしました。

一旦アプリを起動してからタッチする必要はありますが、アプリが起動する前の動きについてはOSを乗っ取りでもしない限りアプリは関与できないわけですから、これはやむを得ないと思われます。

さらに


NFCを認識すると、ご存じの通り独特の「音」が出ます。この音はAndroid OS自体がインテントの際に発するもので、アプリ起動前のことであるので、止めることができませんでした。
従来、これに不満のお客様にはパソリのご利用をお勧めしておりましたが、今回はインテント以外の処理で読み取りを実現しましたので、アプリ起動中の読み取りに限りこの音もON/OFFできるようになりました。

音を鳴らしたくない、という方は、ICカードこれひとつを一旦起動してからカードを読み取らせることで、静かにカード内容の確認が可能になります。
もっとも、アプリ起動中であってもAndroid OSに制御を奪われて音が鳴ってしまう可能性もあるため絶対に鳴らないという保証はできかねますが、従来の不満はこれでかなり解消されるのではないかと思われます。

NFC-Aへの対応


NFC-A自体は、まだICカードこれひとつでは読み取れません。

NFC-Aのカードについては、現在対応準備が進められています。現在ICカードこれひとつに加えている大規模アップデートが完了した、夏か秋頃から本格的に開発が始まると見込まれています。

つまり本体NFC機能からの読み取りはまだできませんが、それまでの間、ドロワーを開きカードの種類NFC-Aを有効にして、起動中にタッチした場合に限り、次のバージョンから暫定的にカードタブを表示してカードのIDを表示するように対応予定です。

将来的には読み込み処理も実装され、海外の様々なカードにも対応していく予定です。また海外カードについては別途、国ごとのアプリを作成し販売する予定です。ご期待下さい。

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[開発体験記] 第3章 調査の旅(と、よりみち)

全国の ICカード これひとつ 開発体験記の第3章です
ICカードこれひとつの原点となる、各種カード専用アプリ開発時代のお話

索引
もくじ
第2章 最初はWindows用のアプリだった → 【第3章】 → 第4章 ICカードこれひとつの誕生 (準備中)
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[開発体験記] 第2章 最初はWindows用のアプリだった

全国の ICカード これひとつ 開発体験記の第2章です
らんでんカードとCI-CA用のビューアーアプリ開発を始めた頃のお話

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もくじ
第1章 → 【第2章】 → 第3章
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[開発体験記] 第1章 筆者も最初はただのICカード利用者だった

全国の ICカード これひとつ 開発体験記の第1章です
初回なので、少し文章量多めで最低価格(100円)に設定してあります。ご一読いただければ幸いです。

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【第1章】 → 第2章 最初はWindows用のアプリだった
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「全国の ICカード これひとつ」開発体験記

「全国の ICカード これひとつ」開発体験記
〜開発中におきた様々な経験の記録〜

最新話


第3章 調査の旅(と、よりみち)

本稿について


これは、現在社長が執筆中の回想記です。
連載形式で順次公開し、最終的には本にして自費出版することを予定しています。

アプリのマスコットキャラ「角是一美ちゃん」の挿絵も毎回イラストレーターに用意してもらいながら、不定期で順次公開してまいります。
各回、100円〜200円程度を予定しておりますので、気軽に読んでいただければ幸いです。

超縮小サンプル画像


イラスト、大きすぎるとパケット代が掛かるため、このブログに掲載する画像は閲覧に支障が出ない程度の大きさ(概ね800ピクセル程度前後)に縮小しています。ICカードこれひとつ プレミアムサービスでランダム選択される画像はフルサイズ版を提供しますので、入会や継続で気に入った絵が選択されるのをのんびりお待ちくださいませ。

もくじ


執筆中の項目については、随時変更される見込みです。

前史


第1章 筆者も最初はただのICカード利用者だった
 ICカードを使えなかった日々
 上洛
 京都からの通勤
 ICOCAとの最初の別れ
 大阪に引っ越して、VIEW Suicaをゲットした
 九州旅行

第2章 最初はWindows用のアプリだった
 ダンプツールへのふれあい
 手元にあるカードから始まった
 Windowsのコマンドライン用らんでんカードビューアーができた
 鉄道会社に電話してみた
 Windows用GUIアプリと窓の杜
 らんでんカードの次はCI-CAのビューアーを作った

第3章 調査の旅(と、よりみち)
 更に他のカードも欲しくなった
 目標は温泉♨とインド料理に決めた
 itappyとhanicaをお供にした旅
 CI-CAもゲットし鹿を堪能する
 当時の調査用荷物はヘヴィ級だった
 休憩:諦めて紅茶を飲み始めた
 休憩:FeliCaのダンプツールが完成した
 近江鉄道バスICカードは変なカードだった
 NicoPaでバスに乗ったら大変なことになった
 見たこともないカードの情報提供
 ayucaを求めて岐阜県へ
 Androidアプリが揃い始めた



歴史


第4章 ICカードこれひとつの誕生
 アプリは一つに共通化できそうだ
 自動判定できれば一つのアプリにまとめられる
 アプリの名前
 開発は順調
 じゃあ改札も表示しよう
 ICOCAコレクターになった
 バスは車体番号が記録されるようだ
 PiTaPaで奈良交通に乗る
 更なる調査
 ついにリリースされた
 バージョン番号がオーバーフローした
第5章 最初はもう少し簡単だと思っていた
 相性問題で読めないカードが現われた
 絶対に読めないカードが現われた
 お金を積んででも仕様変更して欲しい人はいなかった
 入場と出場で属性が違う改札があった
 番号はちっとも一意ではない
 改札口番号は重複している
 バス停番号は重複している
 車体番号も重複している可能性
 遂に駅番号まで
第6章 路線バスに乗ろう
 バス停調査の旅
 目標は「樫原鴫谷」バス停……なんて読むんだ?
 バス停の情報の変遷
第7章 コミュニティバスに乗ろう
 目標はコミュニティバス
 初体験は「うめぐるバス」
 大阪狭山市循環バス
 箕面オレンジゆずるバス
第8章 更なる旅へ
 カード入手の旅
 ナイスパス
 LuLuCa
 Tsukica
 Kinoca
第9章 開発中に訪れる大きな変化
 新潟交通新バスシステム
 宮交バスカの廃止
 EX-IC
第10章 改良と仕様変更
 設計ミスは数多い
 日付・時刻の扱いの設計ミス
 駅名などのマルチリンガル対応
 日付の管理方法も変更
第11章 よりみち:学生証への対応
 面白そうだったので
 標準仕様があることが分かった
 まだ未知な点が多い
 学校番号
第12章 マルチファンクションへの対応
 最初は機能一つにしか対応していなかった
 どうやって機能を切り替えるのか
 広告とボタンは画面下に固定化した
 広告は覆うように表示、ボタンはメニュー式にした
 Android Studioへの移行
第13章 物販店名への対応
 禁断の地へと足を踏み入れた
 重複する番号への対策
 重複すると、見たこともない店が表示される
 ついに警察沙汰になった
 標準で機能OFFにした
 標準で機能OFFも無駄なあがきだった
 トラブルは有料化で解決した
 これはいったい何の店だ
 ピクトで分類できるのでは?
 駅やバス停の近くのお店一覧とかが欲しくなった
 座標情報を使って一覧化しよう
 近くの店を探す機能の将来性
 こんなもの登録できるか
第14章 人気が出た
 予想以上に好評を博した
 だが、ちょっと待って貰いたい
 好評を博した後
 人的リソース不足の後
 膨大な報告量も大きな問題となった
第15章 次々押し寄せる難関
 Android 7 [Nougat]では微妙に動かなかった
 端末をもらった
 Android 8 [Oreo]でも微妙に動かなかった
 APIレベル26以上必須という難関
 Android 9 [Pie]では遂に本当に動かなかった
 強い要望なるものが来た「早急に対応しろ」
 Android 9 [Pie]はレンタルした
 受益者負担の原則、どうやら日本には存在しないらしい


ユーザーサポート


第16章 苦しめられるユーザーサポート
 技巧を凝らし性能を上げるほど★1が増えた
 ユーザーはマニュアルを読んでくれない
 ダイアログは読まれず★1が付く
 誤りを許容しないユーザーが増えた
 評価★1に思うこと
 GooglePlayでのサポート対応
 冷やかし
 ユーザーサポートはただではない
第17章 読み込みが遅いというクレーム
 遅いのは間違いないが、解決もできない
 レビューが「遅い」ばかりになった
 なぜ遅いのか
 高速モードとは何か
第18章 外部NFCカードリーダーへの対応
 FeliCa未対応の機種でクレーム
 相性問題は深刻な問題に
 USBカードリーダーへの対応
 パソリに対応した
 古すぎるパソリは難しい
第19章 資金難
 アプリ内課金が動かない
 広告を出稿してくれる店が現われない
 マスコットキャラ爆誕
 自前で会員サービスを始めた
 自発的に払ってくれる人は殆どいなかった
 有料機能を増やしたら★1が増えた
 決断
 特にコストが掛かっている機能
 制限を加え始めたら★1が増えた
 更に制限を強めたら更に★1が増えた
 改札タブ有料化が気に入らないので他のアプリに乗り換えたらしい人
 究極の性能を提供しても月100円が高いという人
 アプリ内課金が動いた
第20章 ネット乞食は客ではない
 恩を徒で返してくる人達は何なのか
 ネット乞食
 どんな素晴らしい機能でも対価は絶対払わない
 有料機能を広告で無料サービスしても満足しない
 無料お試しサービスをすると全部無料にしろと言われる
 開発中未完成機能の無料サービスはしない方が双方にとって良い
 耐えかねたので乞食にはお引き取りをいただくことに決めた
 300円は金払いが悪い人排除の相場価格
第21章 本当に有料化してみせた
 ネット乞食の反応
 無料だから使って(あげて)いた
 残高と履歴が見られれば充分だから
 アプリ協力者を愚弄する許されない発言

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